特定技能の在留申請は「共生施策」と新分野入力に注意、オンライン申請でも最新様式確認が必須
2026年9月5日
特定技能の在留申請はオンライン化が進む一方、共生施策への協力項目や新分野追加に伴う入力方法など制度改定への対応が必要。申請前に企業が確認すべきポイントを整理する。
オンライン化しても審査要件は変わらない
特定技能の在留資格認定証明書交付申請、在留資格変更許可申請、在留期間更新許可申請ではオンライン手続の利用が進んでいる。しかし、オンライン申請は入力手段が電子化されたものであり、特定技能雇用契約、所属機関、技能・日本語能力、分野別要件などの実体的な審査基準が省略されるわけではない。2026年は対象分野の追加や運用変更に伴い、申請前の最新版確認が一段と重要になっている。
地方公共団体との共生施策も申請項目に
2025年4月1日施行の改正では、特定技能外国人を受け入れる企業について、地方公共団体から共生社会関係施策への協力を求められた場合に必要な協力を行うことなどが制度に組み込まれた。これに伴い、特定技能の申請書の所属機関作成部分にも関連項目が追加された。外国人雇用を企業と本人だけの関係として扱うのではなく、地域社会との共生を受入れ体制の一部として考える制度設計になっている。
2026年は新分野に伴うオンライン入力にも注意
出入国在留管理庁は2026年4月1日以降、リネンサプライ、工業製品製造業、造船・舶用工業、自動車運送業、鉄道、林業、木材産業、資源循環などの特定技能申請について、新たな特定産業分野の追加等にシステム改修が追いついていない部分があるとして、一定の入力項目を読み替える方法を案内している。オンライン画面に希望する分野名がそのまま表示されない場合でも、自己判断で別分野として申請せず、入管庁が示す最新入力方法を確認する必要がある。
申請書類は三つの層で確認する
特定技能の申請書類は、大きく申請人本人に関する資料、特定技能所属機関に関する資料、特定産業分野に関する資料に分けて整理すると理解しやすい。本人については試験や在留歴、所属機関については雇用条件や適格性、分野については協議会加入や事業要件などを確認する。企業の属性や過去の受入れ実績等によって一部書類を省略できる場合もあるため、古い提出書類一覧をそのまま利用しないことが重要である。
転職時には新しい就労先で直ちに働けるわけではない
特定技能外国人が転職して所属機関を変更する場合は、在留資格変更許可を受ける必要がある。入管庁の運用要領は、変更申請中に変更予定の就労先で就労することは認められないと明示している。採用企業が「特定技能の在留カードを持っているから明日から勤務できる」と判断すると不適切な就労につながる可能性がある。内定日、退職日、申請日、許可日、入社日を区別して管理すべきである。
申請直前の最終チェックを標準化する
企業は申請前に、外国人の氏名・旅券情報、試験結果、雇用条件書、報酬額、業務区分、就業場所、支援計画、登録支援機関、分野別書類、最新様式を一覧で確認するとよい。特に複数拠点を持つ企業では、実際の就業場所と申請上の所属機関情報の不一致を防ぐ必要がある。
申請実務は制度更新を前提に運用する
特定技能制度では運用要領や提出書類一覧が継続的に更新されている。社内に固定版のマニュアルを置くだけではなく、「申請の都度、入管庁の最新ページを確認する」という工程自体を標準業務に組み込むことが最も確実な対策となる。情報確認日は2026年9月5日。