介護の特定技能は一般日本語だけでは足りない、技能・介護日本語試験と2026年新合格基準を確認
2026年9月5日
介護分野の特定技能1号では、一般日本語に加え介護技能と介護日本語の試験が原則必要。2026年4月から適用された合格基準を含め、採用企業が確認すべき要件を整理する。
介護分野は三つの能力確認が基本
介護分野で特定技能1号として働く外国人には、一般的な日本語能力だけでなく、介護の技能と介護現場で使う日本語を確認する仕組みが設けられている。厚生労働省は2026年8月25日、同年7月の介護特定技能評価試験結果を公表した。介護事業者が海外人材を採用する際は、「日本語試験に合格した」という一点だけで応募資格を判断せず、必要な試験の組み合わせを確認する必要がある。
原則として必要になる試験
厚生労働省によると、介護分野の特定技能1号では、原則として介護技能を測る技能評価試験、介護日本語評価試験、そして国際交流基金日本語基礎テストJFT-Basicまたは日本語能力試験JLPT N4以上などの一般日本語能力確認が必要となる。技能実習2号の良好修了など、一定の場合には試験免除の取扱いがあるため、候補者の経歴ごとに確認する。
2026年4月から合格基準が明確化
厚生労働省が公表している2026年度の試験情報では、2026年4月1日から適用する合格基準として、技能評価試験は問題の総得点の60%以上、介護日本語評価試験は総得点の73%以上としている。試験はCBT方式で実施され、結果は試験終了後に会場のコンピューター画面で表示されるほか、実施後5営業日以内を目途に専用ウェブサイトからスコアレポートを取得できる。
介護日本語は一般日本語と目的が異なる
介護日本語評価試験では、介護のことば、介護の会話・声かけ、介護の文書など、現場特有の日本語理解が確認される。一般日本語試験で日常生活上のコミュニケーション能力を確認しても、利用者の状態、身体部位、介助方法、記録などの専門表現を理解できるとは限らないためである。採用後の研修でも、この二種類の日本語を区別して教育することが重要になる。
試験合格と現場配置を混同しない
試験に合格したことは在留資格上の技能・日本語要件を確認する重要な要素だが、個々の介護事業所で必要となる業務能力をすべて保証するものではない。施設形態、利用者の介護度、夜勤、記録システム、事故防止、感染対策などについては事業者自身が教育する必要がある。特に利用者との意思疎通は安全性やサービス品質に直結するため、採用時の日本語レベルだけでなく入社後の伸びを測る仕組みを設けたい。
受験料や日程は最新情報を確認
厚生労働省の案内では、介護技能評価試験と介護日本語評価試験について受験料改定のお知らせも2026年1月21日に掲載されている。国や試験会場によって実施日程が異なるため、海外採用では面接日から逆算して技能試験、日本語試験、在留資格認定証明書申請、査証、入国までの工程を設定する必要がある。
介護人材の定着には資格取得後のキャリアも重要
介護分野では在留資格「介護」など、本人の資格取得やキャリア形成によって別の長期的な在留ルートにつながる場合がある。したがって事業者は、特定技能として採用した時点だけを見るのではなく、日本語教育、介護福祉士取得支援、職場定着まで含めた人材育成を検討する価値がある。制度上必要な試験と企業内教育を明確に分け、両方を継続することが安定した受入れにつながる。情報確認日は2026年9月5日。