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自動車整備、育成就労の運用要領を2026年7月制定 整備人材不足に「3年育成+特定技能」で対応

2026年9月15日

国土交通省は2026年7月、自動車整備分野の育成就労制度運用要領を制定した。整備要員の高齢化と人材不足が続く中、企業は2027年4月から育成就労と特定技能を連続させる人材育成体制を整える必要がある。

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自動車整備で育成就労の具体的運用が見え始めた

自動車整備分野で2027年4月から始まる育成就労制度の準備が具体化した。国土交通省は2026年7月、自動車整備分野の育成就労制度運用要領を制定し、実務経験証明書などの参考様式も公開した。深刻な整備人材不足が続く中、整備事業者には特定技能人材を外部から採用するだけでなく、外国人を自社で育成し特定技能へ移行させる新しい人材ルートが加わる。

国土交通省資料によれば、2023年6月時点で自動車整備業全体の従業員は約55万人、そのうち実際に自動車整備作業へ従事する整備要員は約40万人だった。少子化などを背景に自動車整備学校の入学者数が減少し、整備要員の平均年齢も上昇傾向にある。EVや電子制御装置など整備技術が高度化する一方、人材供給が細るという構造的な課題が続いている。

育成就労では「指導できる整備工場」かが問われる

育成就労は3年間の就労を通じ、特定技能1号水準の人材を育成する制度である。このため受入れ企業には、外国人へ作業を任せるだけでなく、点検、分解、調整などを段階的に教える能力が必要になる。2026年に公開された参考様式には、自動車整備作業に関する実務経験証明書や養成施設での指導経験に関する証明書も用意されており、制度が指導者側の経験を重視していることが分かる。

企業は2027年の募集開始前に、誰が指導担当となるのか、どの車種・作業を経験させるのか、技能進捗をどのように記録するのかを決めておきたい。工具名や安全指示など専門日本語の教育も現場任せにせず、教材化する必要がある。

特定技能2号へのキャリアも重要

自動車整備分野は特定技能2号の対象となっている。国土交通省によると、2号評価試験の受験には、試験日前日までに道路運送車両法に基づく地方運輸局長の認証を受けた事業場で、自動車等の分解、点検、調整などの整備作業について3年以上の実務経験が必要とされている。

したがって、外国人本人が将来2号を目指す場合、勤務する事業場と担当業務はキャリア形成に直接関係する。本人には採用時に、どの実務経験が証明可能なのか、2号受験までどの程度の期間を想定するのかを説明することが望ましい。

企業は日本人整備士と同じ技能体系へ組み込む

外国人だけを別枠の補助作業員として扱う運用では、長期的な戦力化は難しい。点検、一般整備、故障診断、高度な電子制御対応など、自社の整備技能体系の中に外国人を組み込み、技能上昇と処遇を連動させることが定着につながる。

自動車整備では顧客の安全に直結するため、日本語能力も日常会話だけで判断できない。作業指示、整備記録、注意事項を正確に理解できるかを継続的に確認し、必要なら職場内日本語研修を行うべきだ。

2027年以降は採用市場が広がる

育成就労が始まれば、すでに技能を持つ特定技能試験合格者だけでなく、日本で技能を身につけたい若年層も採用対象となる。その分、企業の教育環境やキャリア提示力が求人競争力を左右する。整備事業者は2026年度中に認証事業場の体制、指導者、教育カリキュラム、特定技能への移行、2号までの実務経験管理を点検し、「外国人を採る会社」から「外国人整備士を育てる会社」へ体制を変えられるかが問われる。

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