育成就労の施行前申請が9月1日スタート 技能実習から2027年新制度への切替えが実務段階へ
2026年9月5日
外国人技能実習機構は2026年9月1日、育成就労計画の施行日前認定申請の受付を開始した。育成就労は2027年4月1日に始まり、技能実習を発展的に解消して人材育成と人材確保を正面から目的とする。
育成就労計画の施行日前申請が開始
外国人技能実習機構は2026年9月1日から、育成就労計画認定の施行日前申請の受付を開始した。育成就労制度そのものの運用開始は2027年4月1日だが、企業や監理支援機関が制度開始後すぐに受入れを進められるよう、施行前から認定手続が動き始めた。技能実習を利用している企業にとって、新制度対応は「今後検討する制度」ではなく実際の申請実務へ移った。
技能実習は国際貢献、育成就労は人材確保を明示
現行の技能実習制度は技能等の移転による国際協力を制度目的としている。一方、育成就労制度は、日本国内の人手不足を背景に、人材育成と人材確保を目的として創設された。政府は技能実習について制度目的と実態の乖離や外国人の権利保護上の課題が指摘されてきたと説明しており、技能実習を発展的に解消して新制度へ移行する。
原則3年間で特定技能1号水準へ
育成就労では原則3年間の就労を通じ、特定技能1号で求められる水準の人材を育成することが基本設計となる。そのため、対象分野や業務区分は特定技能との連続性を強く意識して設計され、日本語能力や技能試験も段階的に評価される。企業は外国人を単純労働力として配置するのではなく、入国時、就労途中、育成終了時にどの能力を身に付けさせるかを計画に落とし込む必要がある。
転籍の考え方も技能実習とは変わる
技能実習では実習実施者の変更が限定的だったが、育成就労では一定の要件を満たした本人意向による転籍を制度として認める枠組みが設けられる。これは外国人の権利保護を強化する一方、受入れ企業には賃金、職場環境、教育、相談対応を改善しなければ人材を維持できないという競争をもたらす。採用しただけで3年間在籍することを前提とした人員計画は見直す必要がある。
監理団体も監理支援機関へ
団体監理型技能実習を支えてきた監理団体に相当する役割は、育成就労では監理支援機関が担う。監理支援機関の許可に関する施行日前申請は2026年4月15日から始まっている。介護、工業製品製造業、自動車整備、物流倉庫、漁業など、分野ごとに上乗せ基準が定められる場合もあり、現在の監理団体が自動的に同じ条件で新制度へ移れるとは限らない。
技能実習受入れ企業は2026年度中に移行表を作成
企業が今行うべき実務は、在籍技能実習生、今後入国予定の技能実習生、新たに育成就労で採用する候補者を分け、それぞれの在留期間、技能検定、特定技能移行予定日、雇用計画を一覧化することだ。2027年4月1日前後には旧制度と新制度が併存する経過措置が生じるため、全外国人を一括して「新制度へ変更」と扱うことはできない。個人単位で適用制度を確認する必要がある。情報確認日は2026年9月5日。