特定技能2号は11分野で受入れ可能、更新上限なし・家族帯同可能でも「熟練技能」の確認が核心
2026年9月5日
特定技能2号は2026年4月時点で11分野が対象。更新回数に制限がなく一定条件で配偶者・子の帯同も可能だが、1号より高い熟練技能が求められる。
2号は長期雇用を可能にする在留資格
特定技能2号は、特定産業分野で「熟練した技能」を要する業務に従事する外国人の在留資格である。出入国在留管理庁の2026年4月時点の運用要領では、介護、リネンサプライ、自動車運送業、鉄道、物流倉庫、林業、木材産業、資源循環を除く11分野で2号の受入れが可能とされている。1号から2号への移行は、外国人を一時的な人手としてではなく中核人材として育成する企業にとって重要な選択肢となる。
1号との最大の違いは在留期間
2号で許可される在留期間は3年、2年、1年または6月で、要件を維持して更新許可を受ければ更新回数そのものに制限はない。1号のような通算5年の基本上限がないため、長期間にわたって日本で就労する制度的な道が開かれる。ただし、在留期間が無期限で一度に付与されるわけではなく、更新時には引き続き在留資格の要件を満たしているか審査される。
配偶者と子の帯同も可能
2号外国人は、要件を満たせば配偶者と子について「家族滞在」での在留が可能となる。これは家族帯同が基本的に認められない1号との重要な差である。企業にとっても、外国人が日本で中長期の生活基盤を形成できることは定着施策に影響する。ただし、家族の在留資格は本人の2号取得と同時に自動付与されるものではなく、それぞれ必要な在留手続を行う。
2号は1号の単純な延長ではない
最も注意したいのは、1号で5年間働けば自動的に2号へ移れるわけではない点だ。2号は熟練技能を対象とし、各分野で2号評価試験や実務経験、管理・指導に関する要件などが設定される。具体的な条件は分野によって異なる。企業は本人が1号の上限に近づいてから試験準備を始めるのではなく、採用時点から2号要件を確認し、必要な実務経験を積める職務配置を設計する必要がある。
1号支援計画の対象外になる
特定技能2号は、1号特定技能外国人支援計画に基づく義務的支援の対象ではない。これは「外国人への支援が不要」という意味ではない。長期雇用を行う企業では、家族生活、住宅、昇進、日本語、管理職教育など、法定支援とは別の定着施策の重要性がむしろ高まる。1号から2号へ変更する際には、登録支援機関への委託範囲や社内担当者の役割も見直す必要がある。
2027年から日本語要件にも注意
出入国在留管理庁の制度概要では、2号についてB1相当以上の日本語能力を確認する仕組みが示され、その日本語能力水準に関する省令は2027年4月1日施行予定とされている。したがって、今後2号への移行を計画する企業は技能試験だけを見るのではなく、日本語能力の育成も中期計画に含めるべきである。施行前後の具体的な適用条件については最新の省令・分野別要領を確認する必要がある。
人事制度との接続が次の課題
2号人材が増えれば、外国人を5年間の期限付き労働力として扱う人事制度では対応できなくなる。昇給、役職、技能評価、後輩指導、家族を含む生活支援まで含めた長期雇用モデルが必要だ。2号は在留制度上の変更であると同時に、企業の外国人材戦略を短期採用からキャリア形成へ変える制度と理解すべきである。情報確認日は2026年9月5日。