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特定技能の支援体制が2027年4月から厳格化へ 企業・登録支援機関が今から準備すべき4つの変更点

2026年8月22日

特定技能1号の支援体制、2027年4月から大きく変わる

特定技能外国人を採用する企業と登録支援機関にとって、2026年後半に準備を始めるべき重要な制度変更があります。出入国在留管理庁は、2027年4月1日から特定技能1号外国人への支援体制に関する要件を改正すると公表しています。

特定技能1号では、受入れ企業には外国人が日本で安定して働き、生活できるよう支援計画を作成・実施する義務があります。企業が自社で支援要件を満たせない場合には登録支援機関への委託が一般的ですが、今回の改正はその双方に影響します。外国人を採用するだけでなく、採用後の支援をどのような組織で行うかが、これまで以上に重要になります。

ニュースの要点

制度への影響 「人材紹介」と「支援」を分けて考える必要

特定技能制度を利用する企業が注意したいのは、人材を紹介してもらうことと、入国後の生活・就労支援を行うことは別の業務だという点です。特定技能1号では、事前ガイダンス、空港等への送迎、住居確保や生活に必要な契約の支援、公的手続への同行、日本語学習機会の提供、相談・苦情対応、定期的な面談などの支援が求められます。

出入国在留管理庁のQ&Aでは、義務的支援に必要な費用は受入れ機関が負担しなければならないことも明示されています。通訳人を確保するための費用についても、必要な支援に伴うものであれば受入れ機関の負担となります。

2027年4月以降は、こうした支援を誰が担当するのかについて組織面の要件が強化されます。多数の外国人を受け入れる企業や、多数の企業から支援業務を受託している登録支援機関は、現在の人員配置で新基準を満たせるかを早めに確認する必要があります。

従来の「16分野」から制度はさらに拡大

特定技能は長く「16分野」として説明されてきましたが、2026年1月23日の政府決定により、リネンサプライ、物流倉庫、資源循環が追加され、制度上は19分野を前提とする体制へ拡大が進んでいます。新規分野については関係告示や運用要領、試験制度などが順次整備されているため、企業は各分野の実際の受入れ開始状況を確認する必要があります。

これは外国人採用を検討する企業にとって大きな変化です。一方で対象業種が広がれば、支援を必要とする特定技能1号外国人も増える可能性があります。採用枠の拡大と同時に、支援の質を確保する方向へ制度が整備されていると考えることが重要です。

インドネシア人材は特定技能の主要な採用層に

インドネシア人材との関係も重要です。出入国在留管理庁の2025年12月末統計では、特定技能1号外国人382,341人のうち、インドネシア国籍は86,523人で22.6%を占めています。ベトナムの158,497人に次ぐ第2位で、2025年6月末の69,384人から24.7%増加しました。

分野別に見ると、2025年12月末時点のインドネシア人特定技能1号は、介護21,139人、飲食料品製造業19,593人、農業14,089人、工業製品製造業10,910人、建設6,638人、漁業3,879人、外食業3,521人など、幅広い産業で就労しています。

また、インドネシアでは介護、ビルクリーニング、工業製品製造業、建設、自動車整備、航空、宿泊、自動車運送業、農業、漁業、飲食料品製造業、外食業、木材産業など複数分野で技能試験の実施実績があります。特に漁業や木材産業では、2025年12月末時点の政府資料で海外試験実施国としてインドネシアが記載されています。

さらに、日本とインドネシアの特定技能に関する協力覚書(MOC)は、2026年6月23日の口上書交換により、2026年6月25日から6か月間継続期間が更新されています。インドネシアから直接採用する企業は、日本側の在留資格手続だけでなく、インドネシア側の最新手続も確認する必要があります。

企業・登録支援機関が今から確認すべきこと

1.現在の支援担当者を一覧化する

誰が事前ガイダンス、生活相談、行政手続、日本語学習支援、定期面談などを担当しているかを整理し、2027年4月の新基準に適合する配置が可能か確認してください。

2.常勤要件を確認する

支援を行う事業所ごとに、支援責任者・支援担当者を常勤の役員または職員から選任する新しい要件を前提に、人員配置を検討する必要があります。

3.登録支援機関への委託内容を再確認する

外部委託している企業は、現在利用している登録支援機関が2027年4月以降の人員基準を満たす予定なのか確認することが重要です。大量採用を計画している場合は、支援可能人数についても事前に協議しておくべきです。

4.インドネシア人材には理解できる言語で支援する

特定技能の支援では、外国人が十分に理解できる言語による情報提供や相談対応が重要です。インドネシア人を多数採用する企業は、インドネシア語による説明・相談体制を含め、実際に機能する支援環境を整備する必要があります。

今後の見通し

2027年には育成就労制度の施行も予定されており、日本の外国人材政策は「採用して働いてもらう」だけではなく、育成、生活支援、技能向上、特定技能への移行、長期的な定着までを一体として管理する方向へ進んでいます。

特にインドネシアは特定技能1号の2割以上を占める主要国となっており、今後外国人採用を拡大する企業にとって重要な採用市場です。その一方で、大量採用を行うほど入国後の生活支援、日本語教育、相談対応、職場定着の体制も必要になります。

まとめ

2026年8月時点で企業が準備すべき重要事項の一つが、2027年4月1日に施行される特定技能1号の支援体制要件の改正です。支援責任者・支援担当者の常勤配置、担当者の範囲、支援責任者の養成講習、登録支援機関の支援担当者数の基準を確認し、現在の体制との差を洗い出す必要があります。

特定技能の対象拡大とインドネシア人材の増加を採用機会として活用するためにも、企業は採用人数だけを見るのではなく、入国後の支援まで含めた外国人雇用体制を2026年度中に点検しておくことが重要です。

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