宿泊特定技能、9月4日に1号・2号の最新合格者発表 採用は試験後の在留手続まで一体管理へ
2026年9月5日
宿泊業技能試験センターは2026年9月4日、8月11~20日実施分の特定技能1号・2号評価試験の合格者を発表した。宿泊業界では試験機会が継続的に設けられ、企業側の採用・申請管理がより重要になっている。
9月4日、8月後半実施分の1号・2号結果を公表
一般社団法人宿泊業技能試験センターは2026年9月4日、8月11日から20日にプロメトリック方式で実施した宿泊分野特定技能1号・2号評価試験の合格者を発表した。2026年度は4月以降、複数の期間に分けて試験と合格発表が繰り返されており、宿泊業で働く外国人にとって受験機会が継続的に設けられている。ホテル・旅館側にとっては、候補者の試験日から合否発表、雇用契約、在留資格申請までを連続した採用工程として管理することが重要になる。
試験合格だけでは就労開始できない
特定技能1号で宿泊分野に就労するには、対象となる技能評価試験と所定の日本語能力要件などを満たした上で、企業との適正な雇用契約、在留資格に関する手続が必要になる。企業が「技能試験に受かったので翌月から働ける」と想定すると、在留手続や必要書類の準備が間に合わないことがある。候補者の現在の在留資格が留学、技能実習、特定活動、海外在住など、どの状態にあるかによって工程も変わるため、内定段階で確認しておくべきだ。
宿泊業務は接客から企画まで幅広い
宿泊分野の特定技能では、フロント、企画・広報、接客、レストランサービスなど宿泊サービスに関する業務が対象となる。外国人を客室清掃だけに固定することを前提とした制度ではない。宿泊施設は求人票作成時に、本人が担当する主たる業務、シフト、夜勤、接客言語、配置転換の可能性を明確にする必要がある。特に都市型ホテルと旅館では仕事内容が大きく異なるため、本人が勤務開始後に初めて実態を知るような採用は避けたい。
協議会では8月25日から受入れ実態調査
観光庁は2026年8月27日更新の宿泊分野特定技能・育成就労協議会ページで、特定技能所属機関を対象としたアンケート調査を案内している。第1弾は8月25日から9月11日までで、外国人材の受入手続、育成、地域社会との共生などが調査内容とされている。これは制度変更そのものではないが、行政が今後の受入れ政策を検討するため、現場の課題を把握しようとしている動きだ。対象となった企業は実態に即して回答することが望ましい。
外国人本人には接客日本語と生活環境の双方が重要
宿泊業は顧客との直接コミュニケーションが多く、試験合格後も接客日本語、敬語、クレーム対応、館内案内など継続的な教育が必要になる。また観光地の宿泊施設では、社員寮や交通手段、周辺の生活環境が定着率に大きく影響する。企業は給与だけでなく、住居費、食事、通勤、夜勤後の移動手段まで採用時に説明するべきである。
試験機会の増加を採用の仕組み化につなげる
宿泊分野では1号だけでなく2号試験も実施されており、外国人材を中長期の戦力として育成する選択肢が広がっている。人事担当者は、候補者ごとに試験受験日、合格日、日本語資格、雇用契約、協議会関係手続、在留申請、入社予定日を一覧管理するとよい。試験が定期化したことで、「人手不足になってから一人ずつ探す」方式から、年間の繁忙期を予測して採用時期を逆算する方式へ移行しやすくなっている。
情報確認日:2026年9月5日