飲食料品製造業、2027年4月に「水産加工業」を分離へ 特定技能の業務区分再編に備え
2026年9月6日
出入国在留管理庁は飲食料品製造業の業務区分を2027年4月1日から「飲食料品製造業」と「水産加工業」に切り分けると明示した。水産加工会社は在留申請や協議会手続を含む制度変更の確認が必要となる。
飲食料品製造業の業務区分を2027年度から再編
出入国在留管理庁は2026年9月4日現在の飲食料品製造業分野の案内で、特定技能1号の現行業務区分「飲食料品製造業全般」を、2027年4月1日以降「飲食料品製造業」と「水産加工業」に切り分けると明示している。特に魚介類の加工、冷凍、調理加工などを行う事業者にとって、外国人材の採用・在留申請をどの業務区分で行うかを再確認すべき制度変更となる。
現在は「飲食料品製造業全般」で就労
現行の特定技能1号では、飲食料品製造業全般、すなわち酒類を除く飲食料品の製造・加工および安全衛生の確保が対象業務とされている。外国人本人は原則として技能評価試験と日本語試験への合格などが必要で、対応する技能実習2号を良好に修了した場合には試験免除となるケースがある。
農林水産省が公開する試験情報では、飲食料品製造業特定技能評価試験の実施要領が2026年5月1日に改訂されている。特定技能2号についても評価試験が実施され、2026年4月版の国内試験案内では200点満点中130点以上、正答率65%以上が合格基準とされ、受験料は1万5,000円とされている。1号採用だけでなく、2号へのキャリア形成を見据えた教育が食品メーカーの人事課題になっている。
水産加工会社は業務区分変更を人事台帳に反映
2027年4月以降の区分変更は名称だけの問題として扱うべきではない。受入れ企業は、自社の日本標準産業分類上の事業、実際の製造工程、外国人が従事する業務、在留申請で使用する分野参考様式などを照合する必要がある。特に複数工場を運営し、一般食品と水産加工品を別工場で生産している企業では、事業所単位で対象業務を整理しておくことが望ましい。
水産庁も、水産加工食品製造について2027年4月から新たに「水産加工業」の業務区分が設けられることを案内している。育成就労と特定技能では協議会が別になるため、外国人の在留資格に応じて必要な加入先を判断することになる。既に特定技能外国人を雇用している会社も、新規採用だけを確認するのではなく、制度移行時の既存在留者の取扱いを今後の行政資料で継続確認する必要がある。
本人にも「どの分野で働くか」の説明が重要
外国人本人にとって業務区分は、単なる行政上の名称ではない。どの試験を受験するのか、どの業務に従事できるのか、将来どの資格へ移行できるのかに関係する。海外募集時に「食品工場」とだけ説明し、入国後に実際の仕事内容を伝える方式では、制度変更後に認識のずれが生じやすい。求人票、雇用条件書、教育資料の表記も新しい区分に合わせて更新する必要がある。
2026年度中に制度移行表の作成を
企業側の実務では、在籍者一覧に現在の在留資格、在留期限、従事業務、試験合格区分、勤務事業所を記録し、2027年4月以降の区分との対応表を作成しておくとよい。登録支援機関や行政書士に手続を委託している場合でも、実際の製造工程を把握しているのは受入れ企業である。制度変更を外部委託先任せにせず、自社で業務実態を説明できる状態にしておくことが重要だ。情報確認日は2026年9月6日。