アジア人財教育総合研究所 特定技能人材の教育・紹介・コンサルティング
TEL 03-4590-3020
MOBILE 080-8151-0300
EMAIL info@jasia.biz

自動車整備の育成就労運用要領を2026年7月制定 特定技能1号への人材育成ルート具体化

2026年9月15日

国土交通省は2026年7月、自動車整備分野の育成就労制度運用要領を制定した。特定技能1号の受入れ見込数は2024~2028年度で9,400人。整備事業者には教育・実務経験管理の準備が必要となる。

JASIA PROFESSIONAL NEWS自動車整備自動車整備の育成就労運用要領を2026年7月制定 特定技能1号への人材育成ルート具体化SPECIFIED SKILLED WORKER / JAPAN
JASIA NEWS AUDIO 記事を音声で聴く
再生ボタンを押すと、この記事を日本語で朗読します。 現在の記事を開く

自動車整備の育成就労ルールが具体化

自動車整備分野で、2027年4月から始まる育成就労制度の受入れ実務が具体化した。国土交通省は2026年7月、自動車整備分野の育成就労制度運用要領を制定し、育成就労実施者の誓約書、自動車整備作業に関する実務経験証明書、養成施設における指導の実務経験証明書などの参考様式を公開した。外国人整備人材を長期的に確保したい整備事業者は、特定技能採用と育成就労を別制度として扱うのではなく、人材育成の連続したルートとして準備する段階に入った。

特定技能1号の受入れ見込数は9,400人

2026年1月23日に決定された分野別運用方針では、自動車整備分野の2024年度から2028年度まで5年間の1号特定技能外国人の受入れ見込数を9,400人とし、同期間の受入れ上限として運用する。さらに2027年度から2028年度まで2年間の育成就労外国人について9,900人を受入れ見込数としている。

これらは個別企業に割り当てられる採用枠ではない。分野全体の人手不足と国内人材確保、生産性向上策を踏まえて設定された政策上の受入れ見込みである。企業は「枠があるから採用できる」と考えるのではなく、自社が受入れ要件を満たしているかを確認する必要がある。

認証を受けた事業場での実務が重要

自動車整備分野では道路運送車両法に基づく認証事業場が制度上重要な位置を占める。特定技能2号評価試験については、試験日の前日までに地方運輸局長の認証を受けた事業場で、自動車等の分解、点検、調整等の整備作業について3年以上の実務経験が必要とされている。

つまり長期就労を視野に入れるなら、外国人をどの事業場に配置し、どの整備作業を経験させたかという記録が将来のキャリアに直結する。洗車や回送など周辺作業だけに長期間固定する運用では、本人が上位資格へ進むための実務経験形成につながらない可能性がある。

育成就労でも「誰が教えるか」を証明

今回公開された参考様式に、整備作業の実務経験証明書だけでなく養成施設での指導に係る実務経験証明書が含まれていることは、企業にとって重要な示唆を持つ。外国人の育成では作業場所を提供するだけでなく、適切な技能を持つ者が指導する体制を整える必要がある。

受入れを予定する整備工場は、整備主任者など既存の責任体制と外国人教育担当者の役割を整理し、作業ごとの習熟度を記録できる仕組みを2026年度中に作っておきたい。

本人には1号から2号への道筋を説明

自動車整備分野は特定技能1号だけでなく2号の受入れも可能である。2号では在留期間更新の上限がなく、一定の要件の下で家族帯同も可能になるため、外国人本人にとって長期的なキャリア形成の意味が大きい。

採用時から「まず1号で働く」だけではなく、必要な実務経験、技能評価、将来の2号への可能性を説明することは定着策にもなる。企業側にとっても、毎年新人を補充するモデルから、熟練した外国人整備人材を長期雇用するモデルへ転換できる。

2026年度中に教育記録を標準化する

2027年4月までに整備事業者が準備したいのは、外国人向け採用資料よりも現場教育の記録様式である。誰が、いつ、どの点検・整備作業を指導し、どこまで本人が単独で実施できるかを記録すれば、育成就労から特定技能、さらに2号へのキャリア管理に活用できる。

自動車の電動化や電子制御化が進む中、整備人材には継続的な技能向上が必要だ。外国人採用を単なる人手不足対策にとどめず、認証工場で技能を蓄積する人材戦略として設計できるかが今後の焦点になる。

最新の特定技能ニュース

✉ お問い合わせ