自動車整備特定技能、2026年4月からスコアレポート閲覧開始 「合格証明書」との混同に注意
2026年9月5日
自動車整備分野では2026年4月から、受験者がプロメトリック上で試験結果通知書を閲覧できるようになった。ただし結果通知書は合格証明書ではなく、在留申請実務での取り扱いに注意が必要だ。
試験結果はオンライン確認可能、しかし申請書類とは別
日本自動車整備振興会連合会(日整連)は2026年4月から、自動車整備分野特定技能評価試験について、受験者がプロメトリックのポータルサイトで「試験結果通知書(スコアレポート)」を閲覧できる運用を開始した。過去の試験も対象となる。一方、日整連はこの結果通知書が「合格証明書ではない」と明記している。採用現場で両者を同じ書類として扱うと、在留資格申請の段階で追加書類が必要となり、入社予定が遅れるおそれがある。
合格証明書は雇用契約決定後に受入れ機関を通じて交付
日整連の案内では、試験実施後おおむね30日以内に合格者のID番号をウェブサイトで公表する。その後、合格者と受入れ機関との雇用契約が結ばれることが決まった場合、受入れ機関を通じて受験者へ試験合格証明書を交付する仕組みである。つまり、候補者が面接時に提示するスコアレポートは採用判断に利用できても、それだけをもって申請手続がすべて完結するとは限らない。企業は「合否確認用」と「在留手続用」の書類を分けて管理する必要がある。
特定技能2号では認証工場で3年以上の実務経験
自動車整備分野では特定技能2号への移行も可能である。国土交通省によると、2号評価試験を受験するためには年齢要件に加え、試験日前日までに、道路運送車両法第78条第1項に基づき地方運輸局長の認証を受けた事業場で、自動車等の分解、点検、調整などの整備作業について3年以上の実務経験が必要とされる。受入れ企業が将来2号への移行を想定するなら、本人がどの事業場でどの期間、どの整備作業を行ったのかを証明できるよう、勤務・作業記録を継続的に保存することが重要になる。
採用企業は協議会加入と認証事業場を確認
自動車整備分野で特定技能外国人を受け入れる企業は、分野の受入れ基準を満たす必要があり、協議会関係の手続も確認しなければならない。日常業務では、外国人に整備補助だけをさせ続けるのではなく、在留資格上の業務内容に沿って技能を蓄積できる環境を用意することが、本人の定着と将来の2号移行の双方に影響する。登録支援機関へ生活支援を委託している会社でも、技術指導や実務経験の記録は整備事業者自身が主体となって管理するべきだ。
外国人は資格の違いを理解してキャリアを設計
外国人本人にとっても、特定技能評価試験への合格、特定技能の在留資格、自動車整備士の国家資格は同一ではない。日本で長期的に整備士として働く場合には、どの資格を取得し、どの技能を伸ばすかを整理する必要がある。企業が入社時研修で資格制度や昇給条件を説明すれば、「何年働けば次に進めるのか」が見えやすくなり、定着策にもなる。
2027年の育成就労開始も見据えた技能記録へ
自動車整備分野では2027年4月開始予定の育成就労に関する運用整備も進んでおり、国交省は2026年7月に分野別の育成就労制度運用要領を公表している。今後は育成段階から特定技能1号、2号へつながるキャリア管理が一段と重要になる。2026年のスコアレポート運用開始を単なる試験事務の変更と見るのではなく、試験結果、雇用契約、合格証明、実務経験を一元管理する仕組みを作る機会とすべきだ。
情報確認日:2026年9月5日