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ビルクリーニング特定技能、受入れ前の協議会加入を明確化 営業所単位の知事登録も必須

2026年9月5日

厚生労働省は2026年8月までにビルクリーニング分野の特定技能運用を更新した。受入れ企業には、清掃業等の営業所単位の知事登録と、外国人受入れ前の分野別協議会加入が求められる。

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受入れ企業が最初に確認すべき二つの要件

ビルクリーニング分野で特定技能外国人を採用する企業は、人材の試験合格や在留資格だけを確認すればよいわけではない。厚生労働省が2026年8月28日までに更新した制度情報では、受入れを予定する営業所が建築物衛生法に基づく所定の登録を受けていること、さらに特定技能外国人を受け入れる前にビルクリーニング分野特定技能協議会の構成員となることが重要な分野固有要件として示されている。採用を先行させ、在留資格申請の直前になって営業所登録や協議会加入の不足が判明する進め方は避ける必要がある。

法人登録ではなく「外国人が働く営業所」が基準

厚生労働省によると、特定技能外国人を受け入れる事業者は、都道府県知事から建築物衛生法第12条の2第1項第1号の建築物清掃業、または同項第8号の建築物環境衛生総合管理業の登録を受けた営業所で外国人を受け入れなければならない。ここで実務上重要なのは、登録が法人全体に対して付与されるものではなく営業所単位である点だ。本社が登録済みでも、実際の所属営業所が未登録であれば要件を満たすとは限らない。複数支店で外国人を配置する企業は、配属予定地ごとの登録状況を一覧化して確認する必要がある。

協議会は受入れ後ではなく受入れ前に加入

ビルクリーニング分野特定技能協議会についても運用上の注意がある。厚生労働省は、特定技能所属機関が外国人を受け入れる前に協議会構成員となる必要があると明記している。また、加入手続を登録支援機関が企業に代わって行うことは認められていない。支援計画を外部委託している会社であっても、協議会加入そのものを登録支援機関へ丸投げすることはできないため、人事・総務部門または経営管理部門が自社で手続を管理する体制が必要になる。協議会加入費用はかからないが、加入後に申請情報の変更が生じた場合には変更申請も求められる。

2026年は育成就労との接続も制度設計の焦点

厚生労働省は2026年5月19日の協議会で、特定技能制度に加えて2027年4月から運用が始まる育成就労制度、分野固有の上乗せ要件、育成・キャリア形成プログラムなどを議題としている。さらに8月には「特定技能外国人の円滑かつ適正な受入れの実現に向けた行動規範」も協議会決定として掲載された。これは、ビルクリーニング企業にとって外国人雇用を単年度の採用策ではなく、技能形成や定着まで含む人材戦略として管理する必要性が高まっていることを意味する。ただし、育成就労と特定技能では在留資格、計画認定、支援・監理の仕組みが異なるため、両制度を同一手続として扱ってはいけない。

企業が採用前に整備すべきチェック項目

受入れ企業は、第一に配属予定営業所の建築物清掃業または建築物環境衛生総合管理業の登録番号と有効状況を確認する。第二に協議会加入を完了させ、構成員であることを社内資料として保存する。第三に外国人本人について、ビルクリーニング分野の技能要件と日本語要件、または対象となる技能実習2号良好修了等の試験免除要件を確認する。第四に、雇用契約、報酬、労働時間、清掃現場への配置、支援計画が入管制度の基準と整合しているかを点検する必要がある。請負先施設が頻繁に変わる企業では、雇用主と実際の指揮命令関係が曖昧にならないよう業務形態の整理も欠かせない。

外国人本人にも配属先と仕事内容の説明が不可欠

外国人本人にとっても、勤務先企業名だけではなく所属営業所、担当する清掃業務、勤務場所の変更可能性、夜間勤務の有無などを理解したうえで契約することが重要になる。特定技能の許可は「外国人ならどの清掃業務でも可能」という制度ではなく、対象分野の範囲、雇用契約、所属機関の要件が一体として審査される。求人段階から実際の配置まで情報を一致させることが、入社後のトラブル防止にもつながる。

今後の焦点は育成就労開始に向けた社内制度の統合

2027年4月の育成就労制度開始を見据えると、2026年度は企業が採用経路、教育、技能評価、特定技能への移行を一体的に再設計する期間となる。現時点で企業が優先すべきなのは、新制度の予測ではなく、最新の運用要領、営業所登録、協議会加入、外国人本人の資格要件という確認可能な事項を確実に満たすことである。特に複数拠点を持つ清掃会社は、法人単位ではなく営業所単位で受入れ可否を管理することが制度対応の出発点になる。

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