日本・インドネシアの特定技能MOCを6か月延長 2026年6月25日から継続、P3MI利用は任意
2026年9月5日
日本とインドネシアは2026年6月23日に口上書を交換し、特定技能に関する協力覚書の継続期間を6か月延長した。インドネシア人採用ではP3MI利用は任意だが、現地手続と適正な職業紹介の確認が引き続き重要となる。
日・インドネシアの協力覚書を再延長
日本とインドネシアは2026年6月23日、在インドネシア日本国大使館とインドネシア外務省の間で口上書を交換し、特定技能に関する協力覚書(MOC)の継続期間を2026年6月25日から6か月間延長した。2019年6月25日に署名されたMOCは、悪質な仲介事業者の排除と、インドネシアから日本への適正な人材送出し・受入れを目的としている。
保証金・違約金など悪質仲介の排除が中心
MOCでは、日本側の法務省、外務省、厚生労働省、警察庁とインドネシア側関係機関が、保証金の徴収、違約金契約、人権侵害などに関する情報を共有し、制度運営上の問題を協議する枠組みを設けている。企業にとって重要なのは、単に「インドネシア政府と協定があるから安全」と考えず、実際に候補者が送出し段階でどのような費用を負担しているかを確認することである。
P3MIの利用は特定技能では任意
出入国在留管理庁のインドネシア向け案内では、特定技能外国人を受け入れる際、インドネシアの職業紹介事業者P3MIを利用することは任意とされている。また、インドネシア側の手続を行ったことを証明する書類について、日本の在留諸申請時に提出する必要はないと説明されている。ただし、これはインドネシア側の国内手続が不要という意味ではない。現地で必要となる登録・出国手続は別途確認する必要がある。
日本側の職業紹介規制にも注意
企業が日本国内の人材会社や海外事業者から候補者の紹介を受ける場合、受入れ企業だけでなく、介在する職業紹介事業者等が日本の職業安定法に抵触しないことも重要になる。紹介料の支払先、契約主体、海外事業者の役割、候補者本人から徴収する費用を採用前に確認し、契約関係を図式化しておくとよい。現地学校から直接候補者情報を受け取る場合でも、有料職業紹介に該当する行為がどこで行われるかを確認する必要がある。
採用企業は本人負担費用を面接時に確認
インドネシア人材を安定的に採用するには、候補者本人に「日本へ行くために誰へ、いくら支払ったか」「借金をしていないか」「違約金契約を結んでいないか」を確認することが実務上有効である。高額な借金を抱えた状態で来日すれば、早期転職や失踪などのリスクにもつながる。本人への聞き取り内容は、紹介会社から提出された費用説明と照合すべきだ。
6か月延長後の次の合意を確認
今回の延長期間は2026年6月25日から6か月間であり、従来の2年間更新とは期間が異なる。採用企業や送出し関係者は、この短期延長を新しい恒久ルールと解釈せず、次回の更新・改定内容を日本政府とインドネシア政府の公式情報で確認する必要がある。JASIAなどインドネシアで教育・人材育成を行う事業者にとっても、募集、教育、紹介、出国の各段階を制度変更に応じて更新できる体制が重要となる。情報確認日は2026年9月5日。